アトリエのあるすまい

 

所在地:神奈川藤沢市
延床面積:91.18㎡
構造:木造地上2階階在来工法

 

 設計アトリエを併設する自宅です。以前からよく散歩道にしていた場所に建てることになりました。外観は松林で覆われた浜辺特有の

佇まいが減りつつある中、その面影を継続すべく古代から生き残っていたという厚みのある木材で外壁を覆い、その素材の強さを建物の

強さにもつなげたいと思いました。見た目には柔らかい印象にするため白い塗装を施しています。

 周囲に馴染むよう全体の高さを抑えているものの、床の段差と天井高さの高低のバリエーションによって、アトリエ・それそれの個の

場・集まる場を別けつつも繋げています。いくつかの場所にあるロフトが内部の広がりを、ルーフバルコニーやいくつかの出入口と豊か

な植栽が外部への広がりをつくっています。上下を繋ぐ階段も空間を演出する大事な要素としてバリエーションを持たせています。

(PHOTO  澤崎信孝)